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コンクリートの基礎講座

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基礎講座シリーズ コンクリートの基礎講座

建材試験センターの機関誌「建材試験情報」の20136月号~20145月号に連載した「コンクリート基礎講座(改訂版)」に加筆修正し、冊子としてまとめました。
初めてコンクリートの基礎を学ぶ学生の方から中堅技術者まで、バイブルとなる一冊です。

 体裁:A4版

総頁数:63頁

◆構成
コンクリートに関する基礎的な知識について、5編に分け解説しています。
Ⅰ 材料編:セメント、骨材、混和材料
Ⅱ 基礎編:フレッシュコンクリート、硬化コンクリート
Ⅲ 耐久性編:中性化、乾燥収縮、塩害、凍結融解、アルカリシリカ反応
Ⅳ 製造・調合編:レディーミクストコンクリート、調合設計
Ⅴ 構造物編:非破壊検査、微破壊検査、コアの物理試験、コアの化学分析

画像をクリックしていただくとPDFファイルがフリーダウンロードできますので、ご活用ください。

主な内容(Ⅰ・Ⅱの各章より一部抜粋)

コンクリートは,鋼材とともに土木・建築工事に欠かせない材料であり,セメント,水,細骨材,粗骨材および若干の空気泡で構成される構造材料です。
コンクリートの性能(作業性,強度発現性,耐久性)は,使用する材料の種類や構成割合によって大きく異なります。また,同じ構成割合であっても,使用する材料の種類や品質によって,コンクリートの性能は大きく異なります。そのため,良いコンクリートを作るためには,使用する材料の種類および特徴,コンクリートに及ぼす影響等を理解しておくことが極めて重要となります。

 I 材料編
【セメントの原料は何】
セメントの主な原料は,石灰石,粘土,けい石,鉄原料,せっこうです。セメント1トンを製造するために約1.5トンの原料が必要となります。
原料のすべてを国内で調達することが可能で,大量に生産できることから,セメントは安価であり,取り扱い,運搬なども容易な材料です。また,高温(1450°C前後)で焼成するため,他産業から排出される廃棄物や副産物を原料や熱エネルギーの一部として取り込むことも可能です。
現在,セメント焼成用の燃料として,廃タイヤや廃プラスチックが,原料の一部として,火力発電所から発生する石炭灰,下水処理場から発生する下水汚泥やその焼却灰,製鉄所から発生するスラグ,工事現場で発生する建設残土,自動車部品工場から発生する鋳物砂なども有効利用されています。
【骨材とは】
骨材とは,モルタルやコンクリートの骨(骨格)になる材料のことです。具体的には,モルタルまたはコンクリートを作るために,セメントおよび水と練り混ぜる砂利・砂,砕石・砕砂,スラグ骨材,再生骨材,軽量骨材やこれらと類似した材料の総称です。
骨材は,コンクリートの体積の約7割を占め,骨材の性質はコンクリートの諸性状に大きな影響を及ぼします。我が国は,全国に大きな河川があり,コンクリート用骨材として良質な河川産骨材の入手が容易でした。しかし,昭和40年代から良質な河川産骨材の入手が困難となり,最近では資源的・地域的な制約から,骨材の種類および使用方法は,多種多様化(例えば,天然骨材から砕石・砕砂,スラグ骨材に一部または全面的に移行。同一種類または異種類の骨材の混合使用。骨材の品質改善を目的とした混和材との併用。資源の有効利用の観点から再生骨材を使用など)しています。従って,使用する骨材の種類や品質に応じて,コンクリートの配(調)合条件を調整したり,施工方法等に配慮する必要があるといわれています。
なお,骨材の需要量は,1990年のピーク時には約9.5億トン(そのうちコンクリート用は約6億トン)でしたが,最近の需要量は約3.8億トン(そのうちコンクリート用は約2.6億トン)まで減少しています。
 【混和材料とは】
混和材料とは,コンクリートの品質を改善したり,特殊な性質を与えたりするため,コンクリートに混合使用する材料の総称です。JIS A 0203(コンクリート用語)では,「セメント,水,骨材以外の材料で,コンクリートなどに特別の性質を与えるために,打込みを行う前までに必要に応じて加える材料」と定義されています。
混和材料は,薬剤的に少量用いる「混和剤」と,使用量が比較的多く,それ自体の容積がコンクリートの練上がり量に算入される「混和材」とに分類されます。一般的に,混和剤は有機質のものが,混和材は無機質のものが多いようです。現在,コンクリートの品質改善および高性能化を目的として,さまざまな混和材料が使用されています。
 Ⅱ 基礎編
 【フレッシュコンクリートとは】
コンクリートは,セメントと水が接触した直後(練混ぜ直後)から水和反応が始まり,水和反応に伴って除々に流動性を失い,やがて凝結・硬化します。フレッシュコンクリートとは,この一連の過程において,練混ぜ直後から凝結・硬化までの「まだ固まらない状態にあるコンクリート」のことです。
フレッシュコンクリートに要求される性能は,主に施工性に関連するものですが,フレッシュコンクリートの性状は,硬化後のコンクリートの強度発現性や耐久性にも影響を及ぼします。
 【硬化コンクリートとは】
コンクリートは,その状態によって「フレッシュコンクリート」と「硬化コンクリート」に大別されます。JIS A 0203(コンクリート用語)では,フレッシュコンクリートを「まだ固まらない状態にあるコンクリート」と定義していますが,硬化コンクリートについては,具体的に定義されていません。通常は,凝結・硬化過程を過ぎたコンクリートを総称して硬化コンクリートと呼んでいます。
 【硬化コンクリートの変形性状】
フレッシュコンクリート(まだ固まらない状態のコンクリート)は,その形状を自由に変えることができます。このことがコンクリートの大きな利点ですが,コンクリートは硬化過程や硬化後にも形状や体積が変化します。
硬化コンクリートの変形性状とは,応力や温湿度変化などによって硬化したコンクリートの寸法・形状が変化する性質のことであり,例えば,応力に伴う変形(ひずみ,たわみ,クリープ),温湿度変化に伴う体積変化(膨張,収縮)などがあります。硬化コンクリートの変形性状は,部材や構造物の変形性状,破壊性状,ひび割れの発生などと密接な関係があり,強度性状と同様,コンクリート構造物の構造安全性や耐久性に関連する重要な性能です。
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コンクリート関連の試験

コンクリートに関わる主な試験については、こちらのページよりご覧ください。

JIS表示制度に基づく認証

レディーミクストコンクリート・各種コンクリート製品のJ I S マーク認証については、こちらのページよりご覧ください。

指定建築材料(建築基準法第37条)の性能評価

建築基準法第37条に該当するコンクリートなどの指定建築材料の性能評価については、こちらのページよりご覧ください。


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